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Author: MINDED&MINDプロジェクトメンバー
Date: 2025 12/27







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Author: MINDED&MINDプロジェクトメンバー
Date: 2025 12/272025年11月14日、東別院近くのSPAZIO RITA / DUCTにて、井本幸太郎氏の個展とその最終日ライブパフォーマンスに立ち会った。
■空間との相乗効果とクリアなノイズ
会場であるSPAZIO RITA / DUCTは、そのアーティスティックな空間特性から、DJによる音楽はもちろん、今回の産業革命×vivian sui methodのライブパフォーマンスには最高のロケーションであった。木版画やテキンの作業音をノイズミュージックとして昇華させるパフォーマンスは、ノイズでありながら空間のノイズなくクリアに聴こえるという、ここでしか体験できないできごとであり、視覚と聴覚が剥き出しに刺激される表現にオーディエンスは魅了された。
■生成AI時代へのアンチテーゼ
テクノロジーは、DTP(デスクトップ・パブリッシング)時代を経て、今や生成AIが瞬時に「美しいイメージ」を描き出す時代だ。その結果、美が飽和した現代において、今回の展示は明確なアンチテーゼを提示していた。
井本氏の核心は、インスタレーション「Secret Garden Club」に関するコメントに集約されている。
「普通、庭には理想的なものを作ろうとするが、私たちはそうは考えない。育ちきっていないものも持ってきた。それらにも『頑張れ』と思う。綺麗なものだけを求めることは、優生思想に通じる危うさがあると思う」
これは、完璧さや理想化を求める現代の潮流に対し、「不完全なもの、自然なもの」への肯定と価値を問いかける、深遠な哲学だ。
■アートとカルチャーとの新しい接点
この展示とイベントは、アート&デザインと音楽、そして地域の風土を接続する多角的な試みだった。金山は、人々が行き交う交通の結節点であり、熱田神宮を擁し、常に新しいものと古いものが混ざり合う、未完成な空気を持つ街だ。完璧ではないもの、自然な営みそのものに価値を見出すこのイベントの哲学は、この街の多様な文化とシンクロする。



金山から発信されたこのメッセージは、名古屋のクリエーター達が、技術の進化と同時に人間的な哲学をいかに活動の軸に据えるべきか、その方向性を示すものであり、今後の名古屋の文化芸術の進展に大きく影響を与えるものとなるであろう。2025年11月5日
井本幸太郎個展/SPECIAL CLOSING EVENT
SPAZIO RITA / DUCT
出演:産業革命(井本幸太郎)、vivian sui method、Sotaro Fujiwara
DJ:AI.U(A.N.D.)
